私たちの身に起きる出来事からパターンを見てとることができない人が増えているそうです。とくに40代以下の人たち。長いことおおぜいの人々のバイオグラフィーワークを手伝ってきたカレン アパナ先生によると、
人生の具体的な出来事を見て、そこにパターンがあることに気が付く能力が若い世代に欠落している、と言うのです。
どうしてでしょう?物事をすることばかりに集中していて、じっくりと体験を消化し内面化することが軽んじられている風潮だから?テクノロジーの発展と関係ある?例えばスマートフォンのナビゲーションが普及する前は、どこに行くにも紙の地図を読みました。誰でも地図を読む力を養いました。今はナビの言うがままに動けば目的地に着きます、自分がどこにいるかを知らずに。自分の位置感覚を育てる機会がとても減っています。物理的にも、内面的にも。
毎日の出来事をあれこれ考えて、大きな視点から客観的に捉える練習がぜひ必要です。物事を俯瞰する力が養えるのです。
人生はパターンなのです。ある期間に起きた出来事になにかパターンがあることに気がつきませんか?
例えば、20代にアメリカに行きたいと思っていた私。
週末には英会話と歌のレッスンを受けていました。
職業は出版社の編集で本を作っていました。
ある人が「コロラド州のボウルダーというところがいいらしいよ。そこに行ったら?」と言い、私はコロラド行きのチケットを手に入れたのです。
今、50代の私はインドに行きたいと思っています。ある人が「ベンガルのマヤプールというところに行ってみたら?」と言ったのでこの冬行きました。
本を書いて自分でデザインして出版しています。
気が付くとインドの歌を歌うのが好きで毎週歌う会に参加しています。インドの言葉を習いたいと思っています。
共通するパターンがある!自分で発見してびっくり!その後30代になって起きたことをあれこれ思い出して、そして、これから60代に何が起きるのかしら、などとわくわく考え始めています。ワクワク感あります。こういう作業が self reflection、内省なのです。ノートに向かってペンで手で書くとなおいいと思うのです。人差し指と親指は脳に直接つながっているので。