出来事が私たちに伝えようとしているメッセージや深い意味を知ることのできるバイオグラフィーワーク。それによって長年の心の癖を自分で変えることができます。心を訓練してより自由になりましょう。それに必要なのはペンとノートだけです。日々、起こった出来事を観察して自分の感情を記録しましょう。
出来事そのものはささいなことでも、怒りが爆発したり、大きな感情が起きることがありませんか?自分に起きる場合もあるし、子どものころ自分がしたことは小さなことなのに、親などに理不尽なほど怒られたことはありませんか?多くの場合、それは過去に起きたことで未消化なものが自分の中にあって、それを無意識に外に「投影」しているのです。現在起きていることがトリガーとなって過去の感情を引き出しているのです。実際に起きたことに対してあなたは怒っているのではないのかもしれません。投影していると実際に起きたことを客観的に受け取れなくて、大きな感情に振り回され、無駄なエネルギーを使ってしまいます。あなたの感情生活は不自由です。
実際に起きた出来事にそぐわない大きな感情が起きたとき、「あれ、これはもしかして過去にこんなことがあったのを無意識に投影しちゃっているんじゃないか?」と気づくだけで大きな消化になります。べつに抑圧された苦しい体験だけが投影されるとはかぎりません。自分の中の良いものを他の人に映し出してしまうこともあります。例えば、亡くなってしまったのであまりいっしょに過ごすことができなかった父親を、上司に投影して盲滅法慕ったり。
最近の私の例:事件1ー旅行先のホテルでちょうどトイレットペーパーがなくなったから、持参した自分のペーパーを使っていた。数日後、ルームサービスの人が来て、まだ半分残っていた私のトイレットペーパーを捨てて新しいものに交換してしまった。私はカンカンになって怒ってホテル側に電話して2人の上司がきた。ああ、まだ使えるのに捨ててしまう消費社会の中は暮らしにくいわーと、受け取っていた私。
事件2(というかこの間、小さい事件がいくつもあったけど省略。私のハイヤーセルフは一生懸命私に未消化なものがあることを伝えようとしていた。) Zoomで私の設定がミュージシャン用になっていなくて楽器の音がうまく出なかった。前日に家人がコンピュータの設定を変えたが直すのを忘れていたのだ。今度は怒るのはやめることにして、1時間くらいかけて設定を自分で元に戻した。帰ってきた家人にこんなことがあったと穏やかに報告。
だけどその後、数十分ものすごーく悲しくなりました。自覚して怒るのはやめよう、と言い聞かせてみたら、すごく悲しくなったのです。それで、あーもしかしてこれは、似たようなことが前にあって悲しかったんだ、と気がつきました。悲しみが出てこないように怒りが爆発するんじゃないかと思います。怒りに身をまかせなかったら、悲しみが出てきて、これは現在のZoomミーティングのことじゃない、と気がつきました。過去に自分が大切にしていたことや物が、他人にいじられたり、盗られたり、大切にされなかった、と推理。 私は幼いころの自分に「かわいそうだったね、あなたの親は私。私が守ってあげる。安心して。」と言い聞かせました。
体に残っている感情のお掃除はとても大切だと思います。未消化な感情は習慣になっていて私たちを牢獄に繋ぐように縛っているのです。無意識に私たちをひきずりまわして、エネルギーを浪費しています。このままでは、認知症になってこの感情の習慣にがんじがらめになった行動をするようになるかもしれません。医学的な根拠はありませんが、周囲を観察して私はそう思っています。
記憶はエネルギー体に残っているのです。私は、体に残っている記憶をぜーんぶお掃除することに決めました。どうやってするかというと、
- まず、お掃除する!と宣言して、ハイヤーセルフに力を貸してとお願い。
- 日々自分の感情を観察して記録。
- 事件があったとき、感情にもっていかれないように一歩ひく。
- 「こういうことがあったんじゃないかな?」って焦点を当ててあげる。覚えてなくても、なんだかすーっとするものです。
- 幼いころの自分に、自分が自分の親になって慈しんであげる。
- 絵、踊り、音楽、園芸、手芸、なんでも好きな芸術的なことをしたり、自然の中で過ごしてエネルギー体を癒す。
心の癖は自分で変えることができます。それが自己変容、transformation なのです。